会長挨拶

会長挨拶

会長 藤新 成信

 あけましておめでとうございます。本年も何卒よろしくお願い申し上げます。昨年は新会長に任命頂きましたが、皆様のおかげ様で何とか無事に年を越すことができました。ご支援ご協力に、心から感謝申し上げます。年末には、感染もこのまま収束をするのではないかと思う時期もございましたが、関係者のご指摘の通り、只今第6波に入りつつあるという実感があります。まだまだ出口が見えない状況ながらも、昨年同様に色々なDXやITを活用し、知恵と工夫で、会員の皆様のお役に立つ中経協として、さらに活発な事業を展開して参りたいと思いますので、何卒よろしくお願いいたします。
さて、本日は新年祝賀会でございますので、例年のご挨拶に倣い、明治天皇の御製を拝誦させていただきたいと思い、お手元に資料をご用意いたしました。元旦の朝には、どのテレビ局でも雲一つない美しい富士山の姿が放映され、我が国の新春の美しさ、清々しさを、伝えてくれていたのですが、この国の美しさと新年の喜びをどのような言葉で表現したらよいか、明治天皇の御製より、次の3首を選ばせていただきました。

明治天皇 御製
新年望山(明治9年)
新しき年を迎へてふじのねの高きすがたをあふぎみるかな

新年山(明治27年)
あたらしき年のはつ日に富士のねの雪もにほへる朝ぼらけかな

新年日(明治45年)
さしのぼる朝日のかげをあふぎみてくもらぬ年のはじめをぞしる

 明治の年表を合わせ読みますと、明治9年という年は明治天皇が25歳、その年には廃刀令が出され武士の時代は終わりつつも、明治10年には西南戦争が起こり、当時の日本はまだ混乱の最中であったと思われます。また明治27年、明治天皇42歳のとき、この年には日清戦争が勃発しており、10年後には日露戦争、どちらも辛くも勝利を得ておりますが、国運をかけた大変な時代であったことが想像されます。そして3首目の明治45年、明治天皇61歳であられますが、この年の7月に陛下は崩御されます。
こうして時代背景を少したどりますと、昨年の渋沢栄一の大河ドラマにもありましたように、幕末から明治・大正・昭和という大動乱の時代、西洋列強が牙をむいてアジアに押し寄せるなか、団結し国家としての独立を守り、日本国を導かれた若き明治天皇と壮年の時、そしてお亡くなりになられた年の新年の御製を拝誦させていただきますと、動乱の最中であっても、堂々して、その風格はまさに霊峰富士の姿を思い浮かべさせられます。コロナ禍の今の時代も大変困難な時代ではありますが、陛下のこれらの御製を詠んでまいりますと、力強く感じ、勇気を与えて頂きましたので、新年のご挨拶に代えて、ご紹介申し上げます。中経協活動もこれらのお歌を時折思い出しながら今年も元気に進めて参りたいと思っております。

 そしてここに、会長の今年の一文字に「龢」という字をご紹介申し上げます。書道家でもあられる浦岡香理事に揮毫いただきました。見慣れない文字かも知れませんが、いわゆる「和」という文字の大元の字であります。昨年、秋に法隆寺にて執事長さまにお会いし、十七条憲法第1条にある「和」は、本来正しくはこの「龢」という字だと教えていただきました。お手元に憲法第1条 “和を以って貴しとなし、ふこと無きを宗とせよ。人みなあり、またれるもの少なし。是を以て、あるいは君父にはず、忽ち隣里にふ。しかれども、ぎ下びて、事をふにひぬるときは、則ち事理自ら通ふ。何事か成らざらむ”をお示ししておりますが、この「龢」の言葉は、一番最後の “事を論ふに諧ひぬるときは、則ち事理自ら通ふ、何事か成らざらむ” つまりどんなに難しい問題でも、上下心を通じ合って、徹底して議論し理解し合えば、必ず成し遂げることができるんだという意味であろうと思います。この字の左側の部分は、長さの違う竹の集合体でできた「籥」という楽器のことであり、いろんな音が調和し美しい音を奏でるものだそうです。誠にこのような素晴らしい書を揮毫していただいたわけでございますが、ご本人より「この揮毫の(書としての)コンセプトは、人間(人)の強さ、優しさ、しなやかさである」と教えてくださいました。これは正に憲法第1条のコンセプトを凝縮したような内容と思います。
現在私達は激動の時代の変化に追いつき取り残されないようしていくために、大切なものは守りつつ、様々なもの吸収し、成長を実現するには“強さ、優しさ、しなやかさ”が必要であると思います。改めてこの書を拝見して学ばせていただきました。

令和4年1月6日
一般社団法人福岡中小企業経営者協会

会長 藤新 成信

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