私は主婦向け生活情報紙の編集長でしたので、その時代から子育てや介護、環境などをテーマとしておりましたが、国会議員になって、殊に力を入れて取り組んできたのが教育問題です。「ゆとり」という名の「ゆるみ」教育、総合学習の時間を使った過激な性教育やジェンダーフリー教育、教科書のゆがんだ記述など、日本の教育はめちゃくちゃになっていました。そこで参考にしたのがイギリスです。イギリスは、サッチャー首相が「経済の成長と教育の再生は車の両輪である」として、当時のひどいイギリス病を克服した経緯があります。「基礎学力を高める」「地域間格差をなくす」「フリーセックスの権利を教室で教えない」という教育再生の方法論は、まさに日本にぴったりでした。
ところが、日教組との関係から文科省は教育の実態調査にすら及び腰で、これでは教育正常化はできないと、安倍内閣では縦割り行政を廃した「教育再生会議」を作り、内閣の最重要課題として取り組もうということになりました。まず「ゆるみ」教育を何とかせねばなりません。たとえば、中学3年間で習う英語の単語数は、日本は中国・韓国・台湾の2分の1から3分の1です。最近、TOEFLの成績もアジア27カ国中最下位になってしまいました。小学校の授業時間は、日本が1年約3500時間なのに、アメリカ・カナダ・フランスは約5000時間です。円周率は3で教え、心の面では500数十曲あった文部省唱歌が、教科書にほとんど載っていません。「国民は記憶の糸でつながっている」と言ったのはリンカーンですが、親子が、祖父母と孫が一緒に歌える歌がなくなってきていることに、私は痛切な危機感を覚えました。
改正前の教育基本法は占領時代に占領軍が深く関わって作ったもので、伝統文化や道徳、家庭や地域教育、勤労精神、公共精神といったものが封建的で全体主義だと拒否され、自由や権利が大事、多様な生き方を応援しましょうという理念が打ち出されています。正直、親切、勤勉、チャレンジ精神、親孝行という日本人が培ってきたすばらしい心を教えることも、日教組は価値観の押しつけになるから、憲法違反だと言います。日の丸はアジア侵略の血の色、君が代は主権在民を明記した憲法に違反するとも言うのです。どの国にも光と影があり、成功と悲しみ、苦しみの歴史があります。もちろん自由や権利は大事ですが、それは公共心や道徳心と一緒にバランス良く教えねばならないものです。性教育にしても年齢にふさわしく、教育的配慮をもって教えていくべきだと思いますが、現状はそれを超えています。
結局、教育基本法の改正は戦後五大長時間審議と言われた丁寧な審議を経て可決・成立し、国民の皆さんから好意的に迎えられました。全国学力調査が43年ぶりに行われ、郷土の偉人伝など道徳の教材づくりにも国の予算が使われるようになりました。学習指導要領を改訂し、「ふるさと」や「もみじ」など共通の歌を31曲入れました。47都道府県を教えるようにしました。「君が代を指導する」から「君が代を歌えるように指導する」と変えました。民主党は学習指導要領を大綱化すると言っていますが、これは細かいことは書かない、大雑把でいい、現場の先生にゆだねるということで、私は子どもたちの学力低下を非常に懸念しています。
また、民主党はこども手当の支給と配偶者控除・扶養控除・児童手当ての廃止など、予算の付け替えや無駄の撲滅を打ち出しています。時代に合った、本当に国民が必要なことなら対立せずに応援したいし、社保庁やヤミ専従の問題にもどこまでメスを入れられるか、興味をもって見守っていきたいとは思っています。しかし私は、夫婦別姓や永住外国人地方参政権には危惧を抱いています。夫婦別姓は世帯主や子どもの姓の問題だけでなく、行き過ぎれば戸籍廃止、さらには家族の意味まで失われかねません。全国で90数万人を数える永住外国人の地方参政権が認められれば、特に原発や基地などを抱える地方自治体の選挙結果は、国政に影響するでしょう。
それから、日本の自衛隊基地周辺の土地が外国資本によって買われ始めています。森も危ない。そこで、外国人が安全保障上、あるいは天然資源・地下資源や文化財保護上、大切な場所を買う時は、政府の許可が要るという「外国人土地法」を作ろうと思っています。鳩山首相は「日本列島は日本人だけのものではない」「外国人に地方参政権を」と言っていますが、原理・原則をはっきりしないまま、多様性という形で日本の主権・国益・国柄を守れなくしていくのは、大変危険なことだと思います。
民主党が日本をどこに持って行こうとしているのか、日本の根本をなす部分を壊すようなことがあれば、断固として戦っていくつもりです。
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