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| 【小早川】 |
数多くの民間主導外交を進めてこられた山本さんですが、最近はどんな方面に注目されていますか? |
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| 【山 本】 |
やはりアジア、特に東アジアとの連携ですね。私どもは、これから東アジア共同体というべきものが育つのではと考えておりますし、日本国際交流センターも、かつての日本と欧米の協力関係に加え、アジアとの交流を重視し始めています。日本が本来果たすべきリーダーシップを発揮して、一緒になって東アジアのコミュニティを作っていければ、ひいては日米関係を発展させていくこともできると考えているんですが。 |
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| 【小早川】 |
私もそう思います。ただし、東アジアには3つ4つ体制や思想の異なる国がありますから、日本はそれを前提として、一線を画して付き合うということが大事だと思います。 |
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| 【山 本】 |
そこが微妙なところですね。 私は三極委員会(トライラテラル・コミッション)の幹事役を、設立時の1973年以来やっています。この委員会はかつて日米欧委員会といって、当初から先進工業民主主義国家の協力を掲げていますが、中国は純粋な意味での民主主義国家ではないので、中国がフルなメンバーになり得るかという論議も出ています。中国とも韓国とも近い福岡ですと、デリケートな問題もおありでしょうね。 |
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| 【小早川】 |
体制や考え方が違えば、中国の知財の問題などいろいろ問題は発生します。事が起こった時にすぐ抗議を積み重ね、中国は理不尽だと国際世論にはっきり訴えていく必要があります。しかし、企業だけが戦っているという印象が強いですね。我々中経協がそういう団体に成長するということも含め、経済団体としての役割をもう少し考えなきゃいけないのではないかと思います。 |
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| 【山 本】 |
一方で環境やエネルギー、我々が今やっている仕事ではHIVとか感染症の問題など、テーマによっては機能的に協力する機会がたくさんあります。中国と日本が協力しあえる関係を促進することも大事ですよ。
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| 【小早川】 |
大事ですね。ですから日常の交流を通して相手に成長を促すこと、ある意味では向こうを一般的常識が通る国にしていく努力が我々にも必要だろうと思います。
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| 【山 本】 |
中国経済があれだけ大きくなると、日本の中小企業の持つ技術やノウハウを取り込もうとする動きもあるでしょう。そうした経済面での協力関係のバランスは難しいんでしょうね。
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| 【小早川】 |
ある木工メーカーは、デザインは日本で起こして技術者を中国の工場に派遣し、あっちで安く作らせた家具を輸入するという形をとっています。こういう提携関係、協力関係というのは、中小企業の日常的なものとして定着しつつありますね。中国では確かに、数年たつうちに最初の約束がだんだん違えられるという傾向はありますが、お互いの利点だけを活用する範囲では、うまくいっているケースが多いです。
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| 【山 本】 |
私は九州全体の統合が、日本とアジアの連携をさらに強める役割を果たすことになるのではと思います。地場中心の中小企業も、県境を越えてつながりが増えてきているという実感はありますか。
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| 【小早川】 |
日常的にいろんな協力関係が構築されていますから、県境意識は非常に稀薄なんじゃないでしょうか。特に福岡は他県にオープンです。福岡が一人勝ちの状況ですから警戒感もあるでしょうが、進出後は福岡自体のマーケットの強さが逆にメリットになります。実際、他県の地場産業の福岡進出は増えています。福岡を基盤に九州各県の企業がネットワークを張って、経済的な統合というより融合が着実に進んでいますね。
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| 【山 本】 |
それからもう一つ。経済的なものだけじゃなくて、九州というアイデンティティ、九州コミュニティとしての一体感が大事になりつつあるんじゃないかと思いますが。
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| 【小早川】 |
九州の一体感については、九州新幹線の開通効果をはじめ、九州内の時間軸が変わってきたことが大きく働くでしょう。時間軸が変われば生活が変わり、生活が変われば意識が変わりますから。それから、これまでは九州は一つと口では言いながら、みんな自分の地域の内側を見てました。それがアジアとの関係でグローバルな視点を持つようになって外を向き始め、一つにまとまった九州という機能を果たしうる段階になりつつあります。外を向いた時に内部の結束が強まるのは、企業活動でも何でもそうですね。
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| 【山 本】 |
関連して分権もテーマになるのでは? 対東京という意味で一体感が強まることもあるでしょう。
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| 【小早川】 |
確かにあり得ます。
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| 【山 本】 |
ところが中央は、なかなか分権を進めたがらない。それは我々NGO、NPOに対しても同様です。政府がすべて仕切る訳にはいかないというのは明確なんですが。
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| 【小早川】 |
<聞き手>
(社)福岡県中小企業経営者協会
会長 小早川 明德 氏
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私は自然界にしろ、産業界や地域社会にしろ、どういう世界であっても、小さな命が活発に生きていられるということが、その世界が健康である証拠だと思っているんですよ。本日はありがとうございました。
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