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福岡中経協会長挨拶
未曾有の東日本大震災から半年を経過せんとしています。多くの被災者や家族を失った人々は、3月11日を境として全く思いもしなかった生活を余儀なくされていますが、東北から遠く隔たった福岡で直接被害を受けた訳ではない私達にとって、この6ヶ月はどんな意味を持ったのでしょうか。
実は、あの大震災の3日後に小早川前会長(現連合会会長)から突然、この歴史と実績ある福岡中経協の会長就任を要請された経緯もあって、私の「3.11」後は、中経協を自分事として捕え始めた時期と完全に重なっています。昨今の我が胸中の一端をご披露しましょう。
- 大自然の猛威の前にひれ伏した我らの同胞―東北の人々―に対して、傍観者に停まりがちな自分を戒しめ、被災者の困難に長く心を寄せて行くにはどうしたら良いのか。それにはまず現地を訪ね、人々に会ってみたい。例えそれが直接被災地の役に立つ事はないとしても、自らの耳目で見聞する一つ一つは今後の私達のなすべき事に大きな示唆を与えてくれるに違いない。そんな思いで、10月には被災地訪問プロジェクトを実施すべく、準備を進めています。
- 66年前の敗戦から甦った日本では、「戦前・戦後」という時代区分が半世紀以上も席巻して来ましたが、今後は何につけても「大震災前とそれ以後」という新しい基準が一般化して行くでしょう。今後長きに亘って私達の生活・ビジネス・思想にまで大きな影響を与え続けるに違いない東日本大震災。現状をどう超克することが出来るのか、実に大問題です。
中経協会員間でも、この大問題を論じ始めています。毎月1回(第3水曜日の朝7時から)早朝勉強会において「大震災の超克」を継続テーマとして様々な角度から深め合います。私達が享受して来た近代文明(利便・効率・経済性等々)を再点検し、先人の知恵に学びつつ、日本民族の本質に迫る得難い場が展開しています。
中経協の諸事業には、きっと皆様方それぞれのお役に立つ内容が満載されている筈です。会員の皆様どうか、積極的なご参加を待望しております。
平成23年9月
社団法人福岡中小企業経営者協会
会長 山口 秀範