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中経協連合会 会長挨拶

年も改まり決意も新たに新春をお迎えされたことと拝察致しております。
昨年は、三月十一日、予想だにしなかった東日本大震災に見舞われ、国民の大きな犠牲の上に、わが国の歴史上新たに“震災後”という「歴史的起点」が刻まれました。
それは、まさに国民一人ひとりが自分の存在の原点に立ち返った日でもありました。震災によって、自然の営みの究極を体験したことで、日本人が本質的に物事を思考する習慣を取り戻したとも言われています。―生きるとは、夫婦や家族の絆とは。そして、郷土とは、地域とは、私たちの国家とは…と。
そこで、お互いに確認し共有した“あたりまえ”の日常の事が宝石の如き輝きを放つ価値観として、日本人に強烈な共同体としての同胞意識を呼び覚ましました。蔓延していた他律的風潮から脱却し、自立的思考に転換し、自分の役割を考え行動するようになったことで、多くの国民がわが国の将来に対し「苦難」と「覚悟」の共有をできたのではないかと、意を強くしているところであります。
そういう中にあって中経協は、永年の懸案でありました福岡県中経協の県連合会組織と、地域中経協としての福岡中経協組織の分蘖を実現しました。県連合会は、県全域への社会的地域的課題の事業展開と、福岡・北九州・筑後・筑豊の地域四中経協の統轄支援、そして、創立三十周年に発表した道州制を見越した全国組織やブロック単位の活動体の設立に取組むこととなりました。地域中経協としての福岡中経協は、会員の経営課題と経営資源を活用した諸事業の展開を使命とし新たなるスタート台に立つことが出来ました。法人格の継承は会員の権利や会員資産の保護という視点から福岡中経協がこれを継ぐことと致しました。
とりわけ、中経協組織の全国展開は、あの東日本大震災後、地域の企業集合体として、わが国のあるべき姿を追い求めるに止まらず、広範なオーナー経営者を結集し、国家的視点による国創りへの参画や国民の気概気風を育むことの重要性を見据え、確固たる哲学と健全な思想性を持った志の高い、新しい公共を担う「志縁性生命体」としての経済団体を目指したいと考えております。
福岡県は、小川洋新知事を新しいリーダーに選び船出、九州の希望を繋ぐ九州新幹線も開通いたしました。中経協の新たなる出発(たびだち)の年、相変らぬご指導ご支援をお願い申し上げ新年のご挨拶といたします。
平成24年1月
福岡県中小企業経営者協会連合会
会 長 小早川 明德