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中経協連合会 会長挨拶

明けましておめでとうございます。
尖閣諸島での中国船衝突事件、ロシア大統領の北方領土国後島訪問での領有権宣言と領土をからめたわが国への揺さぶりが続く。地元石垣漁協は「安全操業を脅かす」と政府の対応に断固抗議、これを受けた石垣市、沖縄県は議会決議をもってこれに続いた。その後、北方領土を管轄する北海道をはじめ都道府県、政令市全国66議会のうち41議会が10月議会において政府対応への批判抗議の意見書を採択、わが国の安全安心への国民の不安は今や頂点に達している。
中国やロシアの無法な仕掛けや外圧は、よくよく考えると我が国の政治の弱体化と哲理なき外交姿勢がこれらを誘発していることが透けて見えてくる。人間の体力や精神力が弱った時、病いや黴菌に犯されるのと同じで、国家の健全な姿、国民の気概こそが独立国家の存在を保障する重要な前提条件であることを肝に銘じなければなるまい。
だが、“しかし”である。これらの問題は果して政治だけに責任を負わせていいのだろうか。直截的に言えば、経済団体として何か声をあげ行動する必要はないのかと言うことである。なぜなら、ひとつに農業といい漁業といい、食糧の自給は国家の基盤をなす要諦であり立派で重要な経済行為である。ふたつに、資源的生産的、そして、文化的地理的にも領土は経済活動の基盤である。三つには、国家の弱体化は、国際社会における自国の企業活動の不利益につながる等、経済界自身の問題であり、正面から支援すべき課題であると思慮するものである。
そういう意味においても、経済団体は企業経営の環境整備や地域振興課題への取組みから一歩踏み込み、あのハーバード大学のマイケル・サンデル教授が提唱する正義と道義に照らしても、社会益に止まることなく、国益に適うものには敢然として立ちあがらねばならないのではなかろうか。
中経協の次なる組織活動の展望は、中小企業の活力を創出すべく地域社会をリードしつつも、国際社会に評価される大和民族としての誇りある国づくりを経済界の立場から推進したいと念願するものである。
2011年1月
社団法人福岡県中小企業経営者協会
会 長 小早川 明德